カメラ歴2年のアマチュアカメラマンが実際に使ってみたカメラ関係のガジェットについてレビューします。
今回はSONYのVLOGCAM『ZV-E10』についてアマチュアカメラマン目線でレビューします。
ZV-E10 の基本スペック
ZV-E10の基本スペックは以下の通りです。
センサーサイズ | APS-C |
レンズマウント | Eマウント |
画素数 | 2,420万画素 (6000 × 4000) |
ISO感度 | 100 – 32000 (拡張 50 – 51200) |
シャッター速度 | 1/4000 – 30s |
手振れ補正 | [静止画] 交換レンズ側対応 [動画] 交換レンズ側対応 (スタンダード) 電子式 (アクティブ) |
質量 | 343g (バッテリーとメモリカード含む) 299g (本体のみ) |
外形寸法 | 115.2 × 64.2 × 44.8mm |
価格 | ¥88,000 |
ZV-E10 の外観
ZV-E10 のレビュー
ZV-E10はVLOGに特化した軽量コンパクトなミラーレスカメラで、APS-C機なのでレンズとセットでもお出かけ時に気軽に持ち出せるカメラです。
良い点・悪い点それぞれいくつかあるのでそれぞれ紹介します。
良い点
とにかくコンパクトで軽い
ZV-E10と一緒によく使われているレンズとして「E PZ 10-20mm F4 G」というレンズがありますが、このレンズと組み合わせても約500gでフルサイズ機最軽量のα7Cの本体のみと同じくらいになります。
また、「E 16mm F2.8」のようなパンケーキレンズを装着すればポケットに入れることも可能なほどコンパクトで、どこにでも持ち出せてシャッターチャンスを逃すことが少なくなります。
ミラーレスカメラとしては格安
ミラーレスカメラはエントリーモデルでもフルサイズ機で25万円〜、APS-C機で15万円〜くらいが相場かと思いますが、ZV-E10は定価で¥88,000とかなり安くなっています。
(2024年3月時点のAmazonの販売価格は¥76,000)
先述したレンズの「E PZ 10-20mm F4 G」よりも安く、レンズと合わせても20万円以下で揃えることができます。
(もっと安いレンズを使えば15万円以下での運用も可能です)
悪い点
モード切り替えが面倒臭い
ZV-E10は他のαシリーズのカメラとは操作性が若干異なっており、モードの切り替えが非常に面倒臭いようになっています。
「写真」「動画」「S&Q」の切り替えはダイアルではなくボタンで順に切り替え、「Mモード」「Sモード」「Aモード」「Pモード」の切り替えはデフォルトではボタンの割り当てがないためメニューから切り替えることになります。(ボタンを割り当てることは可能です)
個人的には「写真」と「動画」の切り替えや「Mモード」と「Aモード」の切り替えを頻繁に行うので、モード切り替えが面倒臭いのは悪い点だと感じました。
録画ボタンの位置が悪い
VLOGCAMを謳っているので気軽に動画を撮れるようにという意図があるのだと思いますが、シャッターのすぐ近くに配置されているため慣れていない方は写真を撮ろうと思って動画の撮影を開始してしまいます。(人に貸した時に何度かありました)
色を変えてわかりやすくしているのだと思いますが、写真を撮る際にわざわざボタンの色の確認なんてしないので同じサイズで横に配置するのは悪手ではないかと思います。
いっそのこと録画ボタンは配置してシャッターボタンで録画を開始するようにすればよいと思うんですがダメな理由でもあったんでしょうか。
ファインダーが存在しない
最近はスマホで写真を撮る人が増えてきた影響かファインダーを使用しないという方も増えているようですが、日中の屋外での写真撮影時にはファインダーがないとモニターが見えづらいです。
VLOGCAMで計量コンパクトに振り切ってるためファインダーを搭載しなかったのだと思いますが、やっぱりないと不便です。
アクティブ手振れ補正の性能が悪い
ZV-E10のアクティブ手振れ補正は光学式ではなく電子式なので他のアクティブ手振れ補正搭載機に比べて性能が悪いです。
特に手持ちで歩いている時の手振れがかなり酷くて、本当にVLOGCAMとして使用されているのか気になるレベルでした。(揺れるだけでなく歪みも出ました)
Wi-Fi経由の転送速度が遅い
ZV-E10はWi-Fi設定が2.4GHzしか使用できないため、スマホへの写真や動画の転送が5GHzと比較してめちゃくちゃ遅いです。
スマホへの転送を使用する場合にはオリジナルサイズではなく小さいサイズで転送した方が良いと思います。
おすすめのレンズ
ZV-E10におすすめのレンズについて、私が使用したことがある範囲で紹介します。
E 16mm F2.8
ソニーの「E 16mm F2.8」は先述したように薄いパンケーキレンズなので、カメラを気軽にポケットに入れて持ち運べるようになります。
写りはめちゃくちゃ綺麗というわけではないですが、広角(35mm換算24mm、iPhoneのカメラのデフォルトと同じ画角)単焦点でF2.8なので使い勝手が良いかと思います。
かなり古いレンズ(2010年発売)なので中古で1万円前後で購入することができますが、古いので動作が怪しい個体もあるので注意が必要です。
SIGMA 30mm F1.4 DC DN
SIGMAの「30mm F1.4 DC DN」は標準域(35mm換算45mm)の明るいレンズで、APS-Cなのにフルサイズ並みにボケ感を出すことができます。
明るいレンズなのでAPS-Cの弱点である暗所でもそれなりに綺麗に撮れるのですが、明るすぎるため日中の屋外だとF1.4では白飛びする場合もあります。
APS-CとはいえF1.4のレンズなのに4万円(中古で3万円前後)で購入できるので、手が出しやすくて良いです。
E PZ 10-20mm F4 G
「E PZ 10-20mm F4 G」は超広角のズームレンズでVLOGなど動画撮影に向いているレンズです。
広角端が10mm(35mm換算15mm)からなので手持ちでも十分自撮りできる広さで撮影が可能で、さらに超広角なのでアクティブ手振れ補正と組み合わせることで歩き撮影でも気をつければある程度手振れが気にならなくなります。(試してないですがむしろアクティブ手振れ補正なしのほうがブレないかも?)
ただし、先述した通りレンズの価格がZV-E10本体よりも高いので、ZV-E10を使う層(安いカメラを使いたい人)にとってはちょっと敷居が高く感じるかもしれません。
作例
終わりに
ZV-E10についてアマチュアカメラマン目線でレビューしました。
正直なところ写真機としても動画機としても中途半端なイメージがありますが、初めてミラーレスカメラを購入する方の1台目としては悪くないかと思います。
個人的には「ZV-E10」+「SIGMA 30mm F1.4 DC DN」の組み合わせで手軽にボケ感のある写真を撮れる組み合わせがお気に入りで、近場のお出かけ時には毎回持ち出すようにしています。
少し長くなりましたが、この記事がZV-E10を購入するか検討している方への参考になれば幸いです。
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